前回までに、
・「損小利大」トレードの必要性
・「トレンドが発生する根っこ」でエントリーする必要性
・エントリー前に必要な考え方と計算
という超有料級(!?)の大事な話を立て続けに凝縮してお伝えして参りました。
もう何度か出てきたかと思いますが、自分は4年以上に渡る失敗トレードを振り返り1年以上の研究を経て上記の結論に至りました。
しかし、まだ何か誤解・勘違い・思いこみのたぐいがあるかもしれません。
誠に厚かましいお願いではございますが、そういったご指摘やアドバイス、他に利益を生むためのトレードに関する本質的な情報等ございましたら、是非お問い合わせフォームにてお寄せ下さい。
(横道に逸れてしまいまして申し訳ございません。)
さて、今回は前回の続きになります。
「トレンドが発生する根っこ」でエントリーする必要があるってことでしたね?
では、それを見つけるためには一体チャート上の何に着目すべきなのでしょうか?
その問いに答えを出すために、知っておかなければならない事実が有ります。
それは、「トレンド発生」には「メカニズム」があるという事実です。
従って、その「メカニズム」を理解すれば、
「トレンドが発生する根っこ」を探すのにかなり有利になると思われます。
(以下、既に御存知の方も多いと思われるので、その場合は読み飛ばして下さい。)
では、その「メカニズム」とは一体何でしょう?
トレンドとは、一方向に偏った値動きのことです。
値が動くのは単純に売買が行われているからなのですが、トレンド発生時には一体何が起こっているのでしょうか?
それは、売りか、買いか、どちらかの注文が偏って連続的に発生している、という状態が起こっているのです。
そしてその推進の原動力となるのは、ストップオーダーの決済が大半なのです。
トレンド発生の初期段階においては、大口の機関投資家(金融機関、政府機関等)などの参加者が、大量のストップ注文が層を成して形成されたことを確認し(市場でどのような注文がたまっているのかは見え見えなのです)、タイミングを見計らってそれと反対の売買注文を大玉で充てる注文が連鎖的に成立することによって一方向に一斉に大きく値が動くのです。
そして、波は一旦落ち着いていくのですが、もしその第1波の間に逆張り派の新規エントリー参加者が大勢いたとしたら、また、もしくはそれまでの反対トレンドのストップ位置をその第1波の近傍まで変更してきた投資家が大量にいるとすれば、再びストップ注文が第1波の近傍に多くたまります。
するとそのストップ注文層の溜まりを狙ってまた反対注文を充ててくるのです。
それが第3波となって現れます。
こういった大量のストップ注文の形成が(トレンド)波の上下動の間で続く限り、以降の奇数波で(上昇の場合)踏み上げ踏み上げしてストップ注文を刈っていくのです。
ストップ注文のマイナス決済が全て大口投資家のプラスの利益となり、それがトレンド波の形で示現されるのです。
また、大口参加者は少ない玉で何度も注文を入れることが業務上できないため、こういった確実性の高い大量のストップオーダーに充てるしか参加手段が無いということも知っておいた方が良いでしょう。
実は良く分からないのでこれは想像ですが、調子に乗ってくると、一般投資家の強制決済を巻き込むことを狙って(資金を全部もっていくことを狙って)ここぞとばかり思いっきり踏み上げてから、速やかに利益を確定させて最終的には逃げていきます。
これがトレンドの最終局面で現れる長いヒゲのメカニズムと考えられています。
我々一般投資家のロスカットが、全て大口参加者の利益になっていくのです。
恐ろしい事実ですね。
以上のことを踏まえますと、戦略が見えてきます。
我々一般投資家は大口参加者には見えている市場の注文の全体像を見ることは残念ながらできないのですが、過去のチャートの値動きをテクニカル分析から推測することは可能です。
そして、見てみると、トレンド発生前には必ず「もみ合い期間」が存在しているということが見て取ることができます。
つまり、相場というものはつまるところ、
もみ合い→トレンド→もみ合い→トレンド→もみ合い→.......
と永遠に繰り返しているだけだということが分かります。
そして、そのもみ合い期間が長ければ長いほど、次のトレンドは長続きする、というような傾向も見て取ることができます。
要するに、そのもみ合い中に、ストップ注文が蓄積していき、ある大口の注文がその決済を発火させることによって、トレンドが発生するのです。
「トレンドが発生する根っこ」でエントリーするには、「トレンドの発生」を見つけようとするのではなく、その前段階の「もみ合い」を見つけることすらできれば良いのです。
あっ、気づかないうちに今回もまた長くなってしまいました。
今回も非常に重要なポイントをお話しました。
いくつも重要なポイントを話すと、要点が分からなくなると思うので小出しにして行きたいと思います。
この辺りで今回は終わらせていただきたいと存じます。
では、今後ともよろしくお願い申し上げます。