少し時間が空いてしまったのですが、トレード手法テクニカル編の続きになります。
これまで、私のチャート環境では「200EMAがエントリーの基準線である」と定義しており、その付近がトレンド(推進波)の発生地点であるというお話をさせていただきました。
(はじめてこのブログへお越しの方はコンテンツより、「トレード手法<1>~<8>」および「トレード手法 テクニカル編<1>~<5>」を全て順番にお読み頂くことを推奨いたします。すべて順番にご理解頂かないと本トレード手法は成功することができない可能性がございます。)
なぜこの移動平均線を基準とするのかは、「そうするとうまくいくから」であり、特に理屈がなく、ナゼ無しで受け入れるべき相場の定理としてご紹介してきました。
そして、2つのテクニカル的な合図でそのエントリーポイントを決定するところまで説明が進んで参りました。
これらの合図があった位置が、「損小利大」を実現させるためのチャート上の唯一のエントリーポイントになります。
ここで、逆接的なお話になってきます。
私は、これまで、そのエントリーポイントのことを、高勝率の得られるエントリーポイントである、とは申しておりませんでした。
勝率とは全く無関係に、「損小利大のエントリーポイントである」と言っていただけです。
何を言いたいのかというと、例えトレンドの方向性に確信のあるエントリーをしたしても「負けることを想定している」ということです。
良く記事をご覧になって下さっている方の中には思い出された方もおられるかもしれません。
「相場はその先どうなるかは誰も予想することはできず、常に2択ある」ということでした。
「相場の方向は予想するものではない」のです
そして、トレンド発生の根っこでエントリーしようとしているわけなので、もしも期待するプラス方向と逆行した場合、損失を大きく生むポイントでもあることを絶対に忘れてはいけません。
大きく利益を生むことができるポイントであるとともに、大きく損失を食らう可能性のあるポイントでもあり、紙一重で明暗の分かれる分岐点なのです。
したがって、その損失を確実に最小限に食い止める「ストップ注文」を必ず入れなければなりません。
このストップ注文は非常に簡単で機械的です。
この「機械的に」という部分は人間の感情や心理を挟まずトレードを行うことができるという点で大変重要な要素です。
私のRenko足チャートの環境では、ストップ注文は基準線と定義している200EMAの外側に置くことが絶対的なルールです。
この位置はあまりに近すぎるので、ア○ちゃん動画などでライントレードを極めておられる方やダウ理論を少し囓ったことのあられる方は、最初は驚くかと思います。
しかしながら、200EMAの性質を定理と位置づけそれを基準に全てルール化すると、この位置以外にストップ注文の位置が定まらないのです。
自動的に決まってしまう位置なのです。
下手にダウ理論を信じ、その理屈でストップ注文を置いてしまうと、損小で防ぐことができず、資産を効率良く増やすことは不可能だと思います。
誰もが入れるストップ注文の位置は、それが見えている大口投資家の格好のターゲットになってしまいます。
大口投資家にとってリスク:リワードの良い目標位置にストップ注文を入れてはいけません。
(後日それを検証する記事を書いてみたいと思います。)
何度もくどいのですが、200EMA付近からのもみ合い抜けによってトレンドが発生することは相場の普遍的な法則・規則性であることを理由なく飲み込んでください。
その付近から、上下どちらの方向にも大きく値が動きます。
テクニカル的な合図の方向に従い、エントリーしたとしても、何回かに1回は必ず逆行します。
勝率100%は不可能なので、これは断言できます。
その逆行によってマイナスを大きく引っ張ってしまうことこそが、多くのトレーダーを最終的に強制ロスカットに導く原理になります。
時に起こるべくして起こる大きな逆行の根っこでマイナスを極小に抑えるストップ注文を常に機械的に置いてください。
そして、下の2つの記事の話を思い出してください。
(→ トレード手法<3> 大きく負けなければ勝てる(ii))
この中で、利益を伸ばそうとする意識より、損失を最小限で食い止めようとする意識を持ったほうが、利益を伸ばすことできる、といった内容をお話させて頂きました。
実際、「損小利大エントリーポイント」でポジションを取ったならば、ストップ注文を入れて放置してください。
そのストップ注文が決済されていなかったとすれば、大きく利益が伸びているはずです。
トレンド発生の根っこでエントリーしたはずなので、マイナスの損切に引っかからなければ、プラスに大きく伸びる以外にないのです。
実際、これまで解説してきた図の中に、200EMAを基準線としてエントリー後にその外側にストップ注文を入れた後どうなっていったかを見てみましょう。
「機械的に」ストップ注文を入れて放置したものだと思ってください。
この例では、4つのストップ注文がどれも引っかかりませんでした。
「相場はエントリー後にどちらに行くか分からないもの」だとするならば、この結果は、「たまたま」なのだという捉え方をしてください。
時に、期待する値動きとは逆の動きとなり、ストップ注文は決済されてしまうことがあります。
もしもトレードにおいて実際にストップに引っかかったとしても、その結果について何の感情も抱かず、ただただ「そうなったものだ」と受け入れて下さい。
上の図の例の4つのエントリーも「偶然」ストップ注文に引っかからなかった、と思うようにするべきであり、「予想した通りだった」とは思わないようにして下さい。
そして、ストップ注文に引っかからなかった事実の裏返しとして、利益が大きく伸びていることが分かります。
そして、全てにおいて、リスク:リワード比の高い利益が乗ったトレードとなっています。
「負け」を想定し、機械的に「負け」注文を入れ、それがたまたま否定された場合に「勝つ」ことになるのです。
これが「損小利大」トレードの真髄なのです。
もしもストップに引っかかっても、同様な作業を機械的に繰り返していけば、最終的には利大のプラスが損小のマイナスをはるかに上回って積みあがるようになるはずです。
つまりは、極端な言い方をすれば相場の値動きの方向の予想は捨てても良いことになります。
これまで相場を当てよう当てようとしておられた方はこの話を聞いても納得がいかないのではないかと思いますが、資産を効率良く増やすことの可能な損小利大トレードはこの注文方法以外あり得ないということをご理解頂ければと願っております。
今回も長々とした説明になってしまいましたが、損小利大トレードの神髄ともいうべきお話をさせて頂きましたので是非今後のトレードに活かして頂ければ幸いに存じます。
ところで、何かこれまでの私のトレード手法に何か矛盾点や納得のいかないことがございましたら、遠慮無く「お問い合わせ」フォームにてお尋ね下さい。
自分自身まだこのトレード手法は未完成であると自覚しております。
今後のトレードに向き合う勉強にもなるのでどうぞご忌憚なくご意見やアドバイス等頂戴できれば幸いです。
誠に図々しいお願いでは御座いますが、ご協力宜しくお願い申し上げます。
それでは今回はこれで失礼いたします。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
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